2021年06月28日
両建てとは同じ通貨ペアの「買い」と「売り」のポジションを同時に保有することです。両方のポジションを同時に持つことで一時的に損失を相殺したり、つなぎの取引ができます。両建てを適切に行うことで、決済しなければ資金が耐えられない含み損を抱えた状況でも、一時的にポジションを持ち続けて最終的に利益にすることも可能です。
両建てはスプレッドなどのコストを考慮しなければ、同時に反対のポジションを持つことは決済していることと変わりません。ではどのように両建てを使えば有利にトレードを行えるか、また両建てによるデメリットは何かを解説していきます。
相場が急変すると不利なポジションだけを保有している場合、大損してしまいます。
しかし両建てで同じ数量のポジションを保有している場合は片方が損失となり、もう一方が同じだけ利益となるため損失を相殺することができます。要人発言や経済指標の発表といったファンダメンタルな要因などで価格の急変が予測される場合にリスクヘッジの手段として使うことができます。
相場の状況によっては、すでに保有しているポジションの含み損を減らすために、時間差で両建てのポジションを取るという戦略も可能です。
図では102円で買いポジションを保有したものの、レートは下がってしまった状態です。その後も下がるだろうと予想し、100円の時に買いポジションを保有したまま売りのポジションを保有すれば、その後のレートの下落分は相殺することができます。
大半のFX会社では両建てポジションの必要証拠金を、より必要証拠金が多いポジションの方のみとしています。このような証拠金に対するシステムは多くの場合「両建てマックス」と呼ばれています。
例えば、ある通貨を同時刻に両建てでポジションを保有したとします
買い | 1,000通貨 |
売り | 10,000通貨 |
この場合売りのポジションの必要証拠金の方が多くなるため、この2つのポジションに対する必要証拠金は10,000通貨分の必要証拠金となります。
全てのFX会社が「両建てマックス」に対応しているわけではないので事前に調べておきましょう。
年末のみ使える方法ですが、税金対策としても両建てを利用できます。
含み益があるポジションを年越し前に決済してしまうと収益が増え、税金が重くなってしまう場合があります。そのような場合にはポジションを決済せずに持ち越したいですが、決済しなかったためにそのポジションが含み損を出すことは避けたいですよね。そこで両建てをすることでレートの変化による損失のリスクを抑えることができます。
この方法は必ず使うべきテクニックではありませんが、このように収支をコントロールする手段として使い道があることを知っておきましょう。
両建ては「買い」「売り」の2つ以上のポジションを持つことになるため、当然トレードする通貨量が増えます。スプレッドは1通貨のトレードごとにかかるので、両建てによってスプレッドのコストが大きくなってしまいます。
スプレッドはFX会社に支払う手数料なので極力抑えたいはずのものです。両建てで得られる利益とスプレッドのコストを天秤にかけて両建てを行いましょう。
日をまたいでポジションを保有することで得られるスワップポイントは、両建てすることで逆にコストになる可能性があります。
FX会社によりますが、スワップポイントは「買い」「売り」のポジションで同じレートとは限りません。なので両建てで同じ通貨量の「買い」「売り」のポジションを保有した場合スワップポイントの差分の支払いが発生することがあります。
初心者にとってスワップポイントは手堅く利益を得られる重要なものなので、両建てを行うことでその恩恵を無くさないように気をつけましょう。
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