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約定率とは? – 意図した価格で注文するために学ぶ約定の仕組み

2021年05月25日

約定とは

FXのトレードではFX会社に注文を出しますが、この注文が成立することを約定(やくじょう)といいます。FX会社ごとにトレーダーからの注文を処理する能力や仕組みに違いがあるため約定力に違いがあり、約定力が弱いFX会社では注文した価格で約定しないことが多くなります。

FX会社の約定力が弱いと最悪の場合は価格を指定して注文する指値注文でも意図した価格で約定しないこともあります。スプレッドやスワップポイントなどと同様にFX会社選びにおいて約定力は重要な要素と言えます。

スリッページ

相場は常に動いているので、約定力が弱いと注文発注時の価格から約定価格の間にズレが生じます。このズレのことをスリッページと言います。

また、約定力が弱いFX会社ほど価格が乱高下している時などで特にスリッページは起こりやすくなります。特に短時間でトレードを繰り返すスキャルピングなどの手法でトレードする場合にはスリッページが起きにくいかは非常に重要になります。しかしながら、スリッページが100%発生しないFX会社はほぼないので、スリッページも想定して取引をすることが重要です。

約定力はどのようにして決まっているか

FX会社はトレーダーからの注文と同じ取引量の注文をカバー先(銀行や証券会社)に対して行っています。

FX会社はトレーダーから注文を受けると、同じ内容の注文をシステムでカバー先に発注します。そしてFX会社がカバー先に出した注文が約定した時にトレーダーの注文が約定します。

一連の流れが遅いと約定が遅くなってしまいます。この流れの速さはFX会社が使用しているサーバーの処理能力の低さや、カバー先の銀行や証券会社の信頼度、また複数のカバー先を持っているかなどに依存します。

なぜカバー先に同じ注文(カバー取引)をするのか?

FX会社はトレーダーから受けた注文と同じ内容をカバー先に発注することで自身の損失を防いでいます。もしカバーをしていなかった場合、トレーダーが利益を出せばその利益分をFX会社側が負担しなければいけません。そうすると多くのトレーダーが利益を出すとFX会社にとっては大きな損失となってしまいます。カバー取引をしているとFX会社がトレーダーに還元するのはFX会社が同時にカバー先に出していた注文分で賄えるようになるので自身に損失が出ないようになります。

約定力の情報は評判も参考にする

FX会社のサイトでは大体約定率が記載されています。この約定率は約定数を注文数で割ると求められます。例えば約定率99.9%と記載されていれば、100万回取引された時に99万9千回が正常に約定したという意味です。

しかしいかなる状況でも記載の数値通りの約定率を出せるとは限りません。なので実際にそのFX会社でトレードしてみたり、ネットの評判も参考にしてみることが重要です。

約定に関する注意点

約定に関して注意するべき点も知っておきましょう。

スリッページの責任はトレーダー側になる

スリッページが発生し、意図しない価格で約定したとしても責任はトレーダー側になってしまいます。なので前述の通りスリッページによるリスクは考慮しておきましょう。

しかしながら注文の際に許容するスリッページの幅を設定できるFXが大半です。この機能により設定したスリッページの幅を超えた場合注文自体を成立させない様にすることが可能です。注文する際はスリッページによる不利益のリスクを考慮し、許容範囲の設定もする様にしましょう。

約定しない場合がある

価格の乱高下が起こっている時、約定力が低いFX会社では注文が不成立となる約定拒否が起こる可能性があります。この場合、注文自体が取り消しとなります。

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