2021年07月30日
FXでの保有期間の目安や決め方、注意点を説明します。
数分〜数時間での短期保有を行う投資スタイルなのか、それとも数週間〜数ヶ月といった長期保有を前提とした投資スタイルかも重要です。
まずはFXの保有期間に関するルールがあるか確認します。そして、保有期間を決めるために確認すべき以下の項目を確認していきましょう。
ルールとしてFXの保有期間の制限はありません。つまり法律でFXのポジションに関する制限はないため、いくらでも保持して良いです。
制限がないのは当たり前のことではなく、株の信用取引6ヶ月、商品先物1年と制限があるものもあります。(ロールオーバーによる再度ポジション保持は可能)
そのため、FXに関しては保有期間を自由に決めれる点でトレーダに有利な取引です。
では、保有期間の目安を考えるために以下の項目を確認していきましょう。
保有期間を考える上で重要なのが機会損失という考え方です。
極端な例ですが、下記のような相場があったとします。その場合、長く保持しすぎた場合と短期で売買を繰り返した場合で大きく利益が異なっていきます。
つまり、長く保持しすぎた場合、
利益を得ることができるトレード機会を失っているということです。
これが機会損失という考え方です。
上は極端な例ですが、短期で売買を繰り返すことで期待値が収束し利益を生む売買ルールを運用したい時、
想定外の長期保持が発生すると、機会損失が発生し、本来取れた利益を失うことがあります。
さらに資金が限られている人は機会損失に特に注意が必要です。
ある通貨で長期保持をしてしまい、せっかく別の通貨での売買チャンスが来ても、資金が足りないため取り逃すことがあります。
資金が潤沢な場合を除き、このような機会損失が発生します。なので想定以上の長期保持は避け、必要であれば損切りをするべきです。
保有期間の目安はトレードスタイルごとに異なります。
トレードスタイルは下の図のように分けられます。
手法は順張りと逆張りの2つで分けることが出来ます。今回は保有期間に関する時間スケールに着目しましょう。
一番短いデイトレードの場合、保有期間は数分から数時間となり、一日を超えることはありません。
短期の場合は数時間から数日、中期は数週間に渡る場合もあり、長期の場合は1ヶ月を超える保有期間となります。
自分がどのトレーディングスタイルを確立するか、そして今開発しているシステムトレードのルールは短期なのか長期なのか、はたまたデイトレードなのか、必ず意識しましょう。
トレーディングスタイルが決まったら使用する時間足を決めましょう。
おおよその時間足の目安はこのようになります。ただ、この辺りは人それぞれでしょう。
そして重要なのは時間足に合わせて保有期間を決めることです。
5分足を使っているのに数日や数週間単位で保有することは望ましくありません。
例えば、5分足でのゴールデンクロスでエントリーを判断した場合は、5分足のスケールで保有期間を考えるべきです。そのため、分から時間の単位に保有期間が収まることが望ましいです。
5分足のシステムトレードルールを開発する場合、デイトレードとして数時間の保有時間になるように、
逆に1時間足のルールを開発する場合は、短中期トレードとなるよう数日程度の保有時間になっているか確認しましょう。
バックテストアプリContraでは
を簡単に確認することが出来ます。
保有期間と損益の分布図では縦軸が損益(円)、横軸が保有期間(h)となっています。
例えば5分足と1時間足での分布の違いを見てみると、このように短期の数時間程度の保有期間と中期の数日程度の保有期間となっていることがわかります。
また、利益が出ているトレードは長い保有期間の時が多く、逆に短すぎる保有期間では損失が多い戦略であるという特徴もここから読み取れます。
このように自分が作った戦略の保有期間にも目を向けましょう。
もし保有期間があまり調整出来ない場合は、時間STOPを組み合わせて保有期間をコントロールしましょう。
保有期間を考える上で注意すべきスワップポイントを理解しておきましょう。
スワップポイントは保有期間(日数)に基づいて算出されます。
上のようにトルコリラ/円の場合、1Lot(=10,000通貨)では1日ごとに61.75円得られます。
そのため、短期で1日ポジションを持つのと長期で3ヶ月ポジションを持つのでは、
61.75円と5557.5円と大きく異なります。
ただ、スワップポイントが大きく発生する通貨は下記の通貨などのマイナー通貨との取引に限られます。
そのため一般的なUSDJPYなどを扱う場合はスワップポイントほとんどないと思って良いでしょう。
マイナー通貨は価格変動が大きいためスワップポイントに気を取られて損失が拡大する可能性もあるため、相場の損益を含めて確認しましょう。
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