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1.『システムトレード基本と原則』 構成、目次、著者、概要、序文、レビュー

2021年02月22日

実践に勝るものはない

システムトレード基本と原則とはどういうスタンスの本か?

この本には『どうすれば儲かる』という話はなく、代わりに資産運用などの知識を提供していています。

初心者への教科書としての知識を提供する本であり、
よくある巷の半分自慢話やある商品の宣伝のための本ではない。

システムトレード基本と原則より

これはこの本の日本語訳を担当した監修者のまえがきの内容です。

実践が一番だが、知識も必要

トレードの知識や技術は本や人の話を聞くことで身につくわけではなく、実際に自分でポジションを取ってそれを動かすことで学ぶことができると思います。

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ただその上で、実際にトレードを行う上で知っておくと(成長が早まるという意味で)よい内容をこの本では提供しています。

逆に何も知らず(座学を軽視し)実際にトレードを行うことは危険であるとも言っています。

実践するにあたって必要でずっと意識すべき内容、という意味でも基本と原則なのです。

ブレント・ペンフォールド “The Universal Principles of Successful Trading”

この本は“The Universal Principles of Successful Trading”を日本語訳した本です。

経歴

ブレント・ペンフォールド(Brent Penfold)は1983年からバンク・オブ・アメリカのディーラーとして仕事を始め、今日ではFXトレードやインデックス投資を専門

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2010/8/13に本書の原著、“The Universal Principles of Successful Trading”を出版し、2011年に日本語訳された本書が発行

調べたところによると、2020年9月にペンフォールド著の“The Universal Tactics of Successful Trend Trading: Finding Opportunity in Uncertainty”(日本語版は未出版)

が発行されていることから、現在でもアクティブに活動している著者

なお、新刊はトレンド取引に関する内容のようであり、システムトレーダーへの教科書的な本書とは少し色合いが異なると思われます。

(本書9章の『売買ルール』の章にトレンドトレードに関する内容があったのでこれをより深く説明解説した内容?)

エピソード

一つ、彼のエピソードとして面白い一説が本書にありました。

白状すると私のトレーディングキャリアの初めの15年間はエリオット波動の信奉者であった。その頃が一番創造的で楽しかったが、利益は上げられなかった。今はとても退屈なメカニカルとレーダーとして利益を生むことができている。

p.248

トレード計画を開発する方法を学ぶ

この本から下記の内容を学ぶことができます。

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概して言えることは、『売買ルール』そのものを教えるわけではなく、売買ルールの『作り方』を教えるということ。
魚を与えるのではなく、魚の釣り方を教えるという感じ。

(そもその、ルールそのものを教えていたら、この本で言われている『他人に教わるな、自分で検証し、自分で考えたものを信じろ』という教えに背くことになりますね)

目次

序文

  1. 現実と向き合う → なぜトレーダーの90%は負けるのか
  2. トレーディングの手順
  3. 原則1 – 準備 → 最も上手く負ける人が勝つ
  4. 原則2 – 自己啓発 → ほとんどの人が恐れるところを進む
  5. 原則3 – トレーディングスタイルを作る → トレーディングの種類/時間枠
  6. 原則4 – トレードを行う市場を選ぶ → 適切なマーケットの選択
  7. 原則5 – 3本の柱 → 資金管理・売買ルール・心理
  8.  資金管理 → 固定リスク・固定資金・固定比率による資金管理
  9.  売買ルール → 裁量/メカニカルトレード、トレンドトレーディング
  10.  心理 → 希望・強欲・恐怖・苦痛をコントロールする
  11. 原則6 – トレーディングを始める
  12. 一言アドバイス
  13. 最後に

付録 破産確率シミュレーター

序文まとめ

本記事の残りは序文の内容をまとめ考察していきます。

1章以降の内容は随時記事にしていくつもりです。

トレードの基本原則を破れば敗者となる

私の考えでは、通貨をトレードしようと、証券、金利…どれをトレードしようと、トレーディングで成功する普遍的な原則は成功には欠かせない。(中略)さらに伝統的なテクニカル分析に基づこうが、ファンダメンタル分析、エリオット波動、W・D・ギャン…どんな手法に基づこうが、関係なく、普遍的な原則があり、不可欠である。

p.15

つまり、どんな手法であろうと商品であろうと万人に共通する(役立つ)基本原則ということでしょう。

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特に負けることを想定した資金管理について多く述べられています。

逆に言えば、負けないことなど不可能であり、上手く負けることが原則

その原則さえ守れば、負けて退場することはない

という意味で全てのトレーダーへの基本原則と言えるのだと思います。

そして、序文で述べられているもう一つ重要な点は、

あなたがトレーディングに関する情報を疑わないのなら今から疑うようにしてほしい

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『私の言いたいことはこうだ。あなたがこの本を含めて、トレーディングの本を読む時に疑わない人なら、今から疑うようにしてほしい。
私やほかの著者が何かを書いているからといって、それが必ずしも真実だというわけではない。(中略)
トレーディングに関する全てのアイデアを調べたあとは、まず自分でそのアイデアを検証してから評価を下す必要がある。(中略)
そして、あなたが信じたことに価値があるかどうかを検証する方法を学んでいただきたい。トレーディングは懐疑的であることが利益につながる。』

p.29

自らこの本も疑えと言っています。そして検証する方法を学ぶことが大切とも言っています。

Riverage.BackTestも検証するためのツールで、部分的ですが検証する方法をアプリとして提供するためにリリースしています。

最後に

『システムトレード基本と原則』という本の構成や著者、そしてその初めの序文についてまとめました。

この本は私自身、バックテストを開発する一つのきっかけにもなりました。

『自分で検証する方法を得る』皆さんにとってもバックテストアプリがそういう使い方になるよう、より一層良いアプリにしていくつもりです。

心理から、資金管理の数学的な内容まで多くの内容があり複数に分けて連載できればと思います。

2. 損切りの有効性 システムトレード基本と原則 1章へ

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