9. トレンドトレード(順張り)の特徴、必要な勝率・ペイオフレシオの目安について

2021/03/18

検証
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システムトレード基本と原則 9章

バックテストアプリでブレイクアウト戦略

まず最初に、トレンドトレーディング手法の具体的なルールを紹介します。

その後、それらトレンドトレーディングについての解説をします。

タートルズのブレイクアウト戦略

これは下記のように最高値更新でエントリーし、最安値更新でイグジットします。

バックテストアプリ通過選択エントリーイグジット画面
バックテストアプリエントリーイグジット条件
バックテストアプリ実行結果画面

記事執筆時点では+10%ほどの利益が出ていました。

では解説です。

トレンドトレーディングを知っていますか

ブレイクアウト戦略はトレンドトレーディングの一種です。

ブレイクアウトの発生=トレンドの発生と見なして、トレードを行います。

トレンドトレーディングは日本語で順張りと呼ばれる手法で、トレンドを狙いエントリーするトレード手法です。

スイング対トレンド

トレンドトレードについて重要な4つの事実から始めます。

  1. トレンドに沿ってトレードを行うのが一番安全である。
  2. トレンドが相場を動かし、トレンドは利益の基礎である。
  3. トレンドトレードの67%は負ける。そのためつらい手法でもある。
  4. トレンドに沿ってトレードを行う方法は以下の2つ
    1. ブレークアウトでのエントリー
    2. 押しや戻りでのエントリー

トレンドトレードの方がスイングよりも安全

トレンドの逆、つまりスイングトレード(逆張り)は天井を見抜き、相場の反転を予測する方法です。

逆張りには多くの知識と経験が必要と言われています。そして、トレンドに逆らってトレードを行う以上、本質的に危険であると筆者は説いています。

トレンドが相場を動かす

トレンドが発生して初めて相場が大きく動き、そこから大きな利益が生まれます。トレンドが大きければ大きいほど、利益も大きくなるため、

スイングによるデイトレードが得られる利益よりも、トレンドによる数週間、もしくは数ヶ月のトレードの方が大きな利益を生むことができると言われています。

最も安全で最も哀れなトレード方法

しかし、トレンドは多くは発生しません。そのため、トレンドトレーダの勝率は1/3ほどであり、多くのトレードでは負けている哀れなトレーダーです。

ただ、前述した通り、勝ちトレードの利益は大きいため、その哀れな負けを耐えて大きな利益を待つトレード方法なのです。

2つのトレンドトレード方法

  • トレンドの方向への”ブレイクアウト”でエントリーを行う
    • (メリット) メジャートレンドを確実に逃さない
    • (デメリット) 損切りの逆指値は離しておく→リスクが大きくLot数は少なくしないとリスクマネージメントできない
  • ”押し”や”戻り”の後にトレンドの方向へエントリーを行う
    • (メリット) 押し戻りかどうかの判断が早くできるため損切りポイントが近くにおける→リスクが少なくLot数を多く取れる
    • (デメリット) 押し戻りを待つ間にメジャートレンドを逃す可能性がある

ブレイクアウト戦略

有名なタートルズのチャネルブレイクアウト戦略は1つ目のブレイクアウト戦略の代表例です。

この手法は上昇トレンド途上の一時的な下落(押し)を待ってはいけません。

つまり上昇トレンド中の新高値を買い、下降トレンド中での新安値を空売りしないといけません。

文字で見る以上に勇気のいるエントリーかもしれません。

でもこれによりトレンドを必ず捉えられます。

ただ、逆指値は多少離しておき、多少の押しがあっても離さず持つ必要があります。

押しや戻り=リトレースメントを待つ戦略

これをリトレースメントトレンドトレーディングと呼びます。

上昇トレード中の一時的な下降、下降トレンド中の一時的な上昇、これらをそれぞれ”押し”、”戻り”と呼びます。

そしてこれをまとめて、”リトレースメント(Retracement)”と呼びます。

トレンド中のリトレースメントが来るのを待つ方法のため、うまく判断できず乗り切れないというのがデメリットです。

しかし、リトレースメントかそれともトレンドが反転したのかの判断は比較的近くの支持線(抵抗線)で判断できます。

そのため、損切りポイントは近くに置けるためリスクマネージメントがしやすいメリットがあります。

価格の動きは直線的ではない

我々トレーダーは価格は決して直線的には動かないということを受け入れる必要があります。

どんなトレンドであっても必ず一進一退を繰り返しながら価格は動いていきます。

リトレースメントトレンドトレーディングでは、押しや戻り、つまりリトレースメントを忍耐強く待つ必要があります。

上昇トレンドで上げるためには下げる必要がある。
下降トレンドで下げるためには上げる必要がある。

目の前のトレードを勝つためではなく期待値を上げるため

トレンドトレーディングは勝率が3割になることもあります。

負けが続くことも多くあり、辛く厳しいでしょう。そこでこう考えましょう。

トレーディングは期待値を上げる機会だけを求めて行うべきだ。
すぐに利益を手にするという満足感のためにトレードを行うべきではない。
自分の相場分析が正しいということを証明するためにトレードを行うべきではない。
スリルを求めてトレードを行うべきではない。
期待値を上げる機会がある時だけトレードを行うべきだ。

システムトレード基本と原則 第9章

トータルでみて期待値をプラスに、最終的な利益をプラスにするためにトレードを行いましょう。

では具体的にはどのくらいの期待値が必要なのでしょうか?

勝率33%ペイオフレシオ3以上を維持しよう

以前の記事でも確認した通り、期待値は下記の式で求められます。

期待値の公式

トレンドフォロー型は勝率が1/3ほどであると言われています。

そのためペイオフレシオ3、つまり平均利益は平均損失の3倍以上は欲しいところです。

$$ 期待値 = {33 × 3/1} – (100 – 33) = 32 $$

となり、期待値+32%の良い戦略となります。これを目指しましょう。

そして戦略を見捨てない

しっかりバックテストで確認した戦略をいざ実践で使用してみると、負けが続き、最初の1週間や1ヶ月でマイナスになることもあるかもしれません。

しかし、期待値はそんなに早く収束しません。

数ヶ月、取引回数が少なければ1年ほどで期待値が収束するほどの取引回数が得られ、期待通りの収益を得ることもあります。

我々は期待値のためにトレードを行っている、目先の1勝のためではない。

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